デリマホイホイ
 
先日の私と友達とのやりとりです。
「最近仕事してんの?」
「バイトだけどね」
「へぇ、週どれくらい」
「月金かな」
「真面目だな、月から金まで働いてるんだ」
「いや、月曜と金曜だけ」
週2日しか働いてないので、アテネオリンピックが見放題でした。

アテネオリンピックで1番楽しませてくれたのは、やはりハンマー投げの、アヌシュ選手ではないでしょうか。あの往生際が悪さに対しては金メダルを与えてもいいと思います。このテキストを書いている現在、アヌシュ選手は金メダル剥奪に対して提訴の構えを見せているので、「やっぱり金メダル」というまるでC級映画のような展開も完全には否定できませんが、最終的な決着がどうあれドーピングしてたに決まってるじゃないですか。私は100%そう確信しています。だって、コーチが悪人面じゃないですか。アヌシュ選手の競技中の行動が不審であったとか、コーチに師事している他の選手がメダルを剥奪されたとか、そんなことじゃないと思うんですよ。「コーチが悪人面」これで理由は充分じゃないですか。たとえ提訴して裁判になったとしても、それは刑事裁判ではないので、アヌシュ選手が潔白だと言い続ける限りは灰色決着でしかないわけですが、私はコーチの悪人面に確信を持ちました。黒です。間違いありません。

楽しませてもらったこともあれば、感動させてもらったこともあります。柔道のノトフ選手です。ノトフ選手は前の試合で左肩を脱臼してしまい、その20分後の銅メダルを賭けた3位決定戦の出場すら危ぶまれていました。しかしなんと3位決定戦の試合場に現れ、驚くべきことにほとんど右手1本で銅メダルを獲得しました。しかもバッティングによる流血のサービス付き。素直に感動、そして感服しました。高校時代にサッカーの授業をつき指で見学した石崎君はこの試合を見てどう思ったのか、是非一言もらいたい1戦でした。

衝撃的な出来事もありました。オリンピックの最終種目である男子マラソンでの出来事です。トップを快走中であったデリマ選手を、乱入してきた元司祭が捕獲。まるでカブト虫を捕まえるかのように実に見事に。その後は自身も捕獲されてしまうわけですけれども。しかし私が衝撃を受けたのはこの出来事そのものよりも、どちらかと言えば元司祭その人でしょうか。この人をどこかで見た記憶があると思っていたんですが、やはり見たことがありました。この元司祭、去年のF1イギリスGPでコースに乱入しているんですよね。F1のスピードについていけずに目標を変えたんでしょうか。ちなみにデリマ選手を捕獲したこの元司祭は調べに対してこう供述していたそうです。「キリストの再臨に備えて(デリマ選手を)捕まえた」と。私としては捕まえた後にどうするつもりだったのかが具体的に知りたいところです。煮るんでしょうか、焼くんでしょうか。

ところで今回のアテネオリンピック、屋根のない会場がいくつかありました。テロ対策の一環だろうかと思っていたんですが、突貫工事が間に合わなかっただけらしいです。間に合わない突貫工事というのも珍しいですね。
 
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