掃除機VSネコパンチ
 
うちには3匹のネコが居ます。毎日かわいがってはいるんですが、小さい頃からずっとネコを飼っているので、単に撫でるとかのかわいがり方には飽き足りてしまっています。好きで飼っているんでかわいがるのは当たり前の話なんですが、実はけっこういじめた方が面白かったりします。なのでたまにちょっかい出して楽しんでいるのですが、今回はネコ大好き人間に、嫌われない程度のネコのいじめ方なんかを紹介してみたいと思います。

・掃除機
定番です。ネコは掃除機が大嫌いです。掃除機にスイッチを入れた途端に逃走します。もちろん目的は掃除ではないので、コードを伸ばしつつ逃走したネコの追跡を始めます。部屋中飛び回りながら逃げ惑う姿は大変に好感が持てるのですが、あまりに夢中になって追いかけ回すと、私みたいに掃除機のノズルでガラス戸をぶち壊してしまうのでご注意ください。お勧めは、部屋の隅に追い詰めることです。観念して掃除機に吸われてしまうネコも居ますが、大抵はネコパンチで応戦してきます。逃げ腰になりながらもノズルに向かってパシパシとパンチを繰り出してきます。この戦う姿勢には非常に感心できます。

・みかん
ネコって目の前に何か物を見せられると、とりあえず匂いを嗅ぐ習性があります。この習性を利用した遊びです。まずはみかんの皮をちぎります。そしてそれをネコに向かって見せるわけです。「なんかくれんのか?」と思ってネコがみかんの皮の匂いを嗅ぎに近づいたところを、ぴゅぴゅっと。みかんの汁を飛ばしてしまいます。ネコは柑橘系が大嫌いなので、もの凄く迷惑そうな顔をして逃げ去っていきます。しかし忘れっぽい動物ですから、次の日なんかにまたみかんの皮を差し出すと、「なんかくれんのか?」と思ってまたもやみかんに襲撃されてしまいます。このあたりがとてもかわいらしいのですが、やりすぎにはご注意ください。いずれみかんを見ただけで逃げ出すようになってしまいます。パブロフのネコですね。
※ネコパンチ--ネコの必殺技。上体を起こし顎を引き、必死の形相かつ軽やかに繰り出すジャブ。他にネコキックがある。

・ガムテープ
とりあえずネコの背中にぺたっと貼り付けてみてください。貼り付けた途端に背中がぴくぴく動いて、憑り付かれたようにガムテープを剥がそうとします。実際ガムテープに憑り付かれているんですけどね。背中に貼り付るのも面白いんですが、肉球に貼り付けるのはそれの10倍面白いです。まずは前足の片方にでも貼り付けてみてください。貼り付けた途端に、その足をぶんぶん振り始めます。やたら忙しい指揮者みたいになります。けっこうすぐに取れてしまうんですが、しばらくして取れないと、今度は諦めてひょこひょこ3本足で歩くようになります。で、立ち止まってぶんぶん。少し歩いてぶんぶん。たまりません。貼り付ける数をだんだん増やしていき、全部の足に貼り付けるとどうなるのでしょうか。何故か普通に歩き始めます。今までぶんぶんやってたのは何だったんでしょうか。

・かぶりもの
ネコ用のかぶりものって売ってますけどね。100円であの反則的なかわいさとはまた違った楽しさが味わえます。紙コップを用意してください。紙コップの口の方から4センチくらい、10ヶ所くらいにはさみかなんかで切れ目を入れてください。そしてネコの顔にすぽっとはめるだけです。驚異的なスピードで後ろへと突き進みます。すぐに取れてしまうんですけど、この瞬間芸は一見の価値があります。

・輪ゴム
ネコの顔に巻いてしまってください。2重とかいけませんよ。1本巻くだけです。首に巻いてしまうと多分取れないので、下顎から耳の前あたりまで。どうなるのかと言うと、無期強制洗顔の刑が言い渡されることになります。いつまで顔を洗えばいいのかは、本人の努力次第。すぐに取ってしまう模範囚も居れば、輪ゴムつけたまま平気で居るぐうたらまで、ネコの性格がわかって楽しいです。

・コーヒーカップ
遊園地にコーヒーカップってあるじゃないですか、あれです。しかしまさかネコを遊園地に連れて行くわけにもいかないので、部屋でやるわけです。さて、まずはおもむろにネコを抱きかかえます。そして部屋の中央に立ち、あなたがぐるぐる回ってください。7、8周も回れば充分かと思います。多分それ以上回ると、ネコにジャーマンスープレックスをお見舞いしてしまうことになります。回り終えたら、ネコを優しく解放します。上手くいけばネコの欽ちゃん走りが見れることでしょう。斜めにしか歩けないのでやがて壁に突き当たりますが、体を壁に擦りつけながらタタタタと。しかし屋外ではやらないほうがいいでしょう。欽ちゃん走りのまま車に轢かれるかもしれません。

ネコをいじめるのに節度というのもどうかとは思いますが、小学生の時とか、好きな子にいじわるとかしたことありますよね。その程度で節度を持って遊んでみてください。
 
back