大本営発表
 
夏の全国高校野球大会を見てる間に、何時の間にやら衆議院が解散していました。原因は小泉首相のわがままが通らなかったことによる強権発動のようです。私が政治に疎いのでしょうか。そうかもしれません。政治に精通している人たちから見ればきっとそうでしょう。いや、そうに違いありません。しかし私から見て政治に疎いというか政治に興味のない人たちも実際のところ多いわけです。

政治には興味があるほうだと思っています。少なくとも周りの友達の中ではそうです。しかし今回の焦点となった郵政民営化ですが、これが実にわかりません。結論から言ってしまえば、正確な情報が伝わってこないからではないでしょうか。ある議員がこう言っていました。「国民に問うべきである」と。言っていることはしごくまっとうなことなのですが、これが実にちゃんちゃらおかしい。いいでしょうか、たとえ日々新聞社の記事を読んでいようとも、日々TVでニュースを見ていたって、受け手のこちらとしてはうそを見抜くことに尽力を傾けることに精一杯で、正確な情報が伝わってこないことには内容を吟味する以前の問題なわけです。誰が寝返っただの、何票で可決の否決だのと、ゲーム感覚で面白おかしい部分だけしかメディアは取り上げないので、本質が何にも見えてこないじゃないですか。そもそも書いていることや放送されていることが各メディアによってまちまちなですもの。そうするとどこかがうそをついていることは間違いないわけですが、正解が書いてあるわけではないので、これがどのクイズ番組より難しい。数式で判断できればこれは間違いないわけですが、数式で判断できるのは各界の利害関係だけで、そもそもがお互いこの利害関係を隠しながらな議論を進めているので処置なしなわけです。

要するに判断をするにあたっての予備知識が国民にないのです。この予備知識の欠落というものが実に厄介な話でありまして、例えばコンドームひとつ買うにしても、マツキヨやHACで買えばとてもお得だというのに、予備知識がなければコンビニで買ってしまう。ラブホテルに泊まるにしたって宿泊すれば良いものを延長延長で逆に高くなってしまうなど、このように予備知識の欠落という、いわゆる無知が1番怖いわけです。

しかし何故我々国民が、こと政治に関しては無知そして無関心なのでしょう。よくよく考えれば政治が1番身近なことなのに、です。政治に辣腕を振るうのは勝手ですが、それを事実として我々に逐一知らせてくれなければ、それは情報操作と一緒だからではないでしょうか。大本営発表じゃないんですからまったく。
 
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