へんじがない ただのしかばねのようだ
 
乳製品の需要低迷から生乳が1000トン廃棄されるそうです。記事にもなりましたしTVでもやっていました。食べ物を捨てなきゃならないなんて悲しいことですね。捨てていいものと悪いものがあるでしょうに。大掃除でビデオのリモコン捨てて同居人に怒られた私が言うのもなんですが。

豊作貧乏という言葉があります。天候や潮流などの自然に左右される野菜や魚介類がそうですね。キャベツの廃棄処分だとか、いわしが豊漁で値が付かないだとかはよく聞く話です。しかし生乳の廃棄処分だなんて初めて聞きました。牛乳なんてスーパーのおつとめ品でもなければ値が決まってますし、牛が出す乳の量なんて限界がありますから、生産調整でどうにでもなるというイメージがありました。しかしそれもそのはず。全国でも生乳の廃棄処分は初めてとのこと。やっぱり生鮮品だから仕方がないんでしょうか。どう頑張っても在庫抱えることできませんから。「牛乳の在庫が倉庫に山積み」だなんて聞いたことありませんしね。一体どんなデッドストックですか。

その廃棄量の1000トンですが、唐突に1000トンといってもイメージがわきませんね。牛乳パックにして100万本。毎日1リットル牛乳を飲み続けて約2700年。ちょっとまだイメージわきませんね。横浜市の人口が毎日飲もうとしたら飲めない人が初日から250万人でるくらい。まぁそんな感じです。これはかなりの量でしょう。

しかし廃棄以外にどうにかならないものなのでしょうか。需要と供給の兼ね合いもあるでしょうが、逆にそれを考えたら安売りしたらいいと思いますよ。廃棄しなきゃいけない生鮮食品なら野菜や魚介類と同じように価格を変動させればいいじゃないですか。生産調整と同時に定価を守ろうというのはかなり難儀な話だと思います。そのかわり高い時は我慢して買わなくてはなりませんが、それは安い時もあるから当然のこと。捨てるために乳搾るよりはずっとましでしょう。

捨てるだけでももったいないのに、生産者に対して牛の殺処分まで組合は求めているそうです。とんでもない話ですね。そもそも組合が増産を決定し、生産者に牛を増やせと要求したそうです。これじゃ全く米の減反政策とやってることが一緒じゃないですか。減反ならまだいいかもしれません。田んぼが畑に変わりますから。だけど牛が多すぎるからって牛は羊に生まれ変われません。そこで殺せ、と。これはかなりひどいです。

そもそも牛乳の価格ってどこが決めてるんでしょう。それとも卵と同じように、需要も供給も安定しているので価格のバランスが取れているんでしょうか。組合あるところに利害ありと考えると、疑うという悪い癖がでてしまいます。

ロヂャースで牛乳の叩き売りとか、想像すると怖いですけどね。しかしまずは食べ物を捨てずとも良い方法を考えるのが先決だとは思います。
 
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