リンダリンダ
 
世の中にはグレーゾーンが沢山あります。世の中みんなパンダみたいにわかりやすければ問題もないわけですが、あいにくそうではないようです。ドブねずみが白いか黒いかなんて議題はそもそもナンセンスですからね。しかしこのナンセンスな問題に決着をつけようというのですから、話がこじれて当然でしょう。

さて今回のグレーゾーンは、巷で話題の消費者金融(以下サラ金)です。これがまた金に絡んだ話というか、金そのものの話なので非常に厄介な問題になっているようです。グレーなおかげで維持していた利害関係が壊れようというのですから、それもまた当然だとは思いますが。

なにがどうグレーなのか。さっきやっつけで勉強したものをさらに簡単にしますと、「利息制限法の上限金利(年15-20%)を超えても出資法の上限(年29.2%)の範囲内であれば刑事罰に問われない(グレーゾーン)金利問題」ということです。未成年がたばこ吸っても怒られるだけで、給食費を払わなくても給食は配膳されるわけで、NHKの受信料を払わなくても電波は止められない。という理論ですね。平たく言えばサラ金業者が未成年なのにたばこを吸っている問題をなんとかしよう。ということです。

しかしそんなことよりこういう状況を作り出したことのほうが問題だとは思います。利息制限法も出資法も施行されたのが昭和29年ですから、貸金業規制法(サラ金規制法)が成立するまでの30年ほったらかしです。さらに貸金業規制法が強化されてヤミ金融対策法と呼ばれるものが施行されたのが数年前ですが、やっぱりグレーゾーン金利についてはほったらかし。確かにずっと規制はされてますけど、罰則のない規制なんて親父の小言みたいなものです。親父の小言で世の中変わるものですか。

さてここで、29.2%の金利に反対なのかというと、特に異論はありません。人に勧めはしませんが、便利ですよサラ金。ええ、便利でした。その昔何度か使いましたが、その節はお世話になりましたという感じです。たかがアルバイトにひょいと金貸してくれるんですから、気概のある商売ですよ。窓口行くと缶コーヒーとかタダで飲めるんで、わざわざ毎回窓口で返済とかしてました。異論があれば裁判起こせばいいんです。けっこう勝てるみたいですよ。

結局のところグレーゾーンがあるからいけないんですよね。借りたほうは損してる気になるでしょうし、貸してるほうは今更変えられたら商売あがったりですし。しかしグレーゾーンに寄りかかってきたのは貸し手も借り手も同様だと思います。貸し手はインチキまがいでも商売として利益追求してますし、借り手だって何の保障もなしに借りられるのはグレーな高い金利のおかげなんですから。

この問題がどう転んでも、誰も文句を言うべきではないと思います。決着にどうせまた利害が絡むのだろうと考えると嫌気がさしますが。
 
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