ピンポンダッシュ
 
フリーウェイクラブなる民間団体をご存知でしょうか。メディアで何度か取り上げられているので、この団体の名前を聞いたことのある方は多いと思います。この団体の活動は団体のサイトを見ていただけるとわかると思うのですが、ある種宗教臭のする怪しげな団体なので直リンとか二の足を踏んでしまいます。フリーウェイクラブでググってみてください。ググるのが面倒な方にサイトの内容を要約しますと、
・高速道路の無料化を目指す団体である
・具体的な運動としては「料金所で金を払わないで突破する」こと
・我々の運動がなければ首都高はすでに1000円になっている
こんな感じです。とても頼もしい団体ですね。

さてこのフリーウェイクラブから目出度く初の逮捕者が出ました。いずれリンク切れを起こすので記事をコピペしておきます。
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通行料金を払わずに高速道路の料金所を突破したとして、神奈川県警高速隊は22日、横浜市港南区、会社員、畠山典久容疑者(35)を道路整備特別措置法違反(不正通行)の疑いで逮捕した。高速隊は2004年から今年6月までに、高速道路で140回以上不正通行を繰り返していたとみて余罪を追及する。調べによると、畠山容疑者は今年1月11日から18日までの間、3回にわたり同市保土ケ谷区の横浜新道上り線今井料金所で、「無料通行宣言書フリーウェイクラブ」などと書かれたA5判の紙を係員に投げつけ、料金計600円を払わずに料金所を通過した疑い。調べに畠山容疑者は「高速道路料金が有料のままであることが不満だった。意味のないことをやってしまった」と供述しているという。
--ここまで--

やってくれます。畠山容疑者最高です。やることは無茶苦茶だがコメントは気が利いている。TVで監視カメラの映像が流れていたんですが、ほとんどスピードを落とさず料金所に進入。そして運転席から丸めた宣言書を係員方面へ投げつけ逃走。その光景はさながらピンポンダッシュのよう。この容疑者、調べに対して「高速道路料金が有料のままであることが不満だった。意味のないことをやってしまった」と供述しているそうなのだが、「意味のわからないことをやってしまった」の間違いではなかろうか。

まず第一に、高らかに無料通行を宣言しているはずの宣言書を丸めてしまっている。宣言書には無料通行の崇高な意義が書いてあると思われるのだが、まずこれを読んでいただくという謙虚な気持ちに欠けている。第二に、これを係員方面へと投げつけている。係員方向ならまだ理解もできるのだが、これが係員方面。だいぶ曖昧。しかも映像を見ると明らかに届いてない。読んでいただくのなら車を降りて手渡すべきではなかろうか。料金を払うどころかゴミを捨てているだけに映る。まぁ実際そうなのだが。

確かに彼は「意味のないことをやってしまった」と反省とも受け取れる言葉を口にしてはいるものの、これは料金所突破そのものに対する反省の弁であろう。もちろん反省してもらって当然なのだが、ドライバー以前に人として、まずは人にものを伝える能力が甚だ不足していることを嘆いてもらいたい。

ところでこの団体。入会費が15000円だそうです。ステッカーは5000円。畠山容疑者が1回につき踏み倒した料金が600円。払った金を必死に取り戻そうとした結果が逮捕なんでしょうかね。

 
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