カツラの戯言
 
大変いたましい事件が起こりました。小学生が同級生をカッターで刺し殺すという事件です。非常に悲しい出来事であり、被害者の冥福を祈るほかありません。

さて私が今回テーマとしたいことは、事件そのものではなく、報道のあり方です。

メディアの責務は真実を伝えることであり、決して脚色をしてはならないはずです。報道を受け取る側である国民は国民でしかなく、決して顧客ではないはずです。確かに民間企業ではありますが、情報は伝えるべきものであり、売るものであってはなりません。

特に今回はそう思うのですが、国民を顧客として見ているように感じてなりません。情報を情報としてではなく、商品として扱っているように感じてなりません。どうしたら国民が食いつくのか、それが特化した報道になってはいないでしょうか。

では今回は何に特化しているのか。それはネットというキーワードです。どのチャンネルを回しても、インターネットインターネットと、事件の背景の一部でしかないネットを、さも悪者であるかのように扱っています。ネットをネットとして理解している人は冷静に判断できるでしょうが、ネットにまだ関わりの無い人にとっての受け取り方は当然違うでしょう。

実家の父から電話がありました。「おまえネットやってるけど気をつけろよ」と。ネットをやったことのない父には、ネット=危険と映ったようです。自分の経験したことのない世界というものは、情報でしか判断することができません。しかし父のように、情報を得たものの肝心の判断材料がない場合には、メディアの報道をそのまま受け取るほかないでしょう。それが真実であれ脚色されたものであれです。

メディアには今一度、報道のあるべき姿を見つめなおして欲しいものです。小倉さんとか。
 
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