ガンダムSEED、特に先入観無く、あぁ、新しいガンダムなんだねと思い見始めました。
とくに前情報も仕入れていなかったので、物語の背景は上手く読みとれなかったが、一話はけっこう普通に面白く観てた。
今回は「ニュータイプ」に代わるものとして、「コーディネーター(*1)」というのが出てくるようだ。
なるほど、コーディネーターとナチュラルの対立、差別、和解がテーマとなるのかな……とうすらぼんやりと思う。
そうこうしている内に戦争の勃発により、平和が破られる。
秘密裏に建造されていた五機のガンダムは、そのうち四機を敵に奪取された。
で、残った一機に偶然コーディネーターの主人公が乗り込む、と。
おー、ガンダムしてるね。
*1 コーディネーター
生まれる前に遺伝子操作を受け、生まれついて優れた身体能力、知力を持った人間。
宇宙という過酷な環境で暮らす人たちは、ほとんどがコーディネーターであるとか。
一方、遺伝子操作を受けずに普通に生まれた人間は特にナチュラルと呼称される。
地球で生まれた人は、その多くがナチュラルである様子。
コーディとナチュラルは、「人工が増えすぎて宇宙に追いやられた人類」と
「金と権力があったので地球に残れた人類」と言い換えることも出来る。
双方に羨望や嫉妬の情があり、地球とスペースコロニーの関係は微妙なものであったようだ。
そしてなにやらあって、地球軍(地球)とザフト軍(宇宙)の戦争が勃発する……と。
一話のストーリーでは、この辺の背景はちょっと伺い知れない。他メディアでの情報補完が必須。
そして第二話。「PS(フェーズシフト)装甲」が発動したときは目から鱗だった。
「ロールアウトした直後だから、どのガンダムも未塗装で灰色なのかな〜?」とか思っていたら、
PS装甲をONにしたら急に機体に色が付いたじゃありませんか!
あとから雑誌等で情報を補完して知ったのですが、PS装甲をONにしている間は、
ある程度の電力消費と引き替えにダメージを無効化出来るとか。有効な攻撃は、ビーム系の兵器だけ。
そしてビーム兵器の携帯化に成功しているのは、現在ガンダム系の機体のみ。
「ガンダムはガンダムでしか倒せない」という図式。しかしPS装甲とて万能ではない。
このSEEDの世界では、ニュートロン・ジャマー(*2)の影響で核融合エンジンを使用できないので、
すべてのモビルスーツはバッテリーを内蔵して動いている。
つまり、PS装甲を展開させ続けることはエネルギー容量の問題で不可能なのだ。
なるほど、ウルトラマンやエヴァンゲリオンのように「エネルギーピンチ」があるってことか!
面白くなってきたじゃないの。
*2 ニュートロン・ジャマー
ザフト軍が地球を攻める上で使用した兵器。地中に埋没させるタイプの兵器っぽい?(映像で見るとほとんどドリルミサイル)
これが埋没されている地帯では、核分裂が阻害される。つまり……原子力発電所は停止し、
核融合エンジンを搭載した兵器も使えなくなり、核ミサイルも使用できなくなる。
ザフト軍が「数で勝る地球軍」を押せたのはこの兵器のおかげ。
副産物的効果がもう一つある。ニュートロン・ジャマー稼働中は、レーダーや電波通信も妨害するのだ。
これにより遠距離兵器も意味を成さなくなり、戦いは前世紀の有視界戦闘へシフトしていった。
そこで活躍したのが……そう、バッテリーで稼働する有視界近距離兵器であるモビルスーツというわけ。
地球軍はあわててモビルスーツを研究開発し、ガンダムを造り上げるも、ザフトに四機も奪われてピンチ、という構図。
知ってる人には「いわゆるミノフスキー粒子」と言えば一発のはず。
さて、地球軍に一機だけ残ったガンダムに乗り込んだのは、奇しくもコーディネーターの少年。
しかも、ザフト側にかつての親友が参戦していると知る。
コーディネーターでありながら、地球軍に就く格好となってしまった主人公、キラ・ヤマト。
そして戦場で敵として邂逅したかつての親友、アスラン・ザラ。
地球軍の中で「コーディネーターである」という理由で偏見にさらされるも、ザフト側に簡単に行くことは出来ない。
「こちら側」にも守りたい親友はいるのだ。だが、敵の方にもまた親友が居て……。
キラの葛藤は続く。
おおおお、なんか面白くなりそうな予感!
だが
三話以降から、おかしくなってきた。
なんかこう、期待が外れたというか。
敵としてガンダムが四機も現れているのに、なんか全然怖くない。ザクの小隊が来たね、ぐらいの認識。
ストライクガンダムがフツーに四機のガンダムを捌いているからか?
「その他のガンダム」が、連携をせずに方々になんとなく射撃をしているだけだからか?
「PS装甲ダウンによるピンチ」がほとんど演出されていないからか?
ていうか「PS装甲に実体弾は効果がないからビーム兵器」という発想なのに、あのシールド、ビームをはじきすぎじゃない?
ABS(アンチビームシールド)って言うらしいけど、あんなのがあるんじゃそれで機体作った方がよくね?
ていうか主人公機、回避率高すぎ。相手もガンダム+コーディネーターなのに、常に楽勝ムード。
機体ダメージの作画がめんどくさい、って理由かも知れないけど、やられなさ過ぎ。戦闘の緊張感ゼロ。
設定がまるで生きていない。
でも……まだこれから、という思いもあったので「次は化ける」と信じることにした。
実際に次の週を観たら、「次こそは化ける」になってましたが。
特に応援したくなるキャラクターも見つけられず、1クールが過ぎた。
正直、惰性で観ていた。
SEEDでお気に入りのキャラが見つかり、同時に半分見限る気になったのは……16〜17話だったか。
1クール目で大暴れするキャラクターに、フレイ・アルスターってのは居るんですよ。
戦争に巻き込まれる前、まだ主人公達が学校に通っていた頃、学園のヒロインともてはやされているキャラ。
(キラもちょっと憧れを抱いていたらしい……特に劇中での描写はないが。てか、本編以外で設定補完多すぎ!)
そして父親が(たしか)政府のお偉いさん。いわゆる山の手お嬢様。
同級生のサイ・アーガイルとは、許嫁の関係。
加えてコーディネーター差別主義者。すなわち、地球軍の艦に乗ってしまったキラは大嫌い、と。
ブルーコスモス(*3)ほど過激ではないようだけど。
*3 ブルーコスモス
武力でコーディネーターを排除しようとする、ぶっちゃけテロリスト。
作中での描写は例によって少ないので、どれほどの勢力と力を持っているのかは不明。
ていうか三十一話を観る限りでは、「地球軍の上層部がブルーコスモスで実はラスボス♪」
とか本気で言い出すんじゃないだろうな……。ナチュラル良いとこ無しかよ!
すでに話がグダグダしてしまっているので、スッキリ説明できないのがもどかしいのですが、
政府要人(フレイの父親)が乗った艦が戦闘に巻き込まれた、という状況の時です。
主人公御一行の乗った艦は、無論その艦を守ろうとします。主人公のキラも、ガンダムで出撃します。
まだキラ自身は戦うことに迷いを持っていましたが、
1.自分しかガンダムを動かせない
2.仲間(同級生や友人)が艦に乗っている以上、撃墜させられない
という思いで戦いの場へ向かいます。敵に、かつての親友が居ると知りながら……。
(中略)
キラ自身は四機のガンダム+αの敵を相手に無傷(だって最強だから……)でしたが、
フレイの父親が乗った艦は撃墜されてしまいます。半狂乱になるフレイ。
艦に戻ったキラを、フレイはなじります。
敵が同じコーディネーターだから、本気で戦わなかったんでしょう、と。
えらい言いがかりだとは思いますが
今回の一件でキラはそうとうヘコんでしまいます。
(中略)
「仲間を守るため」と戦ってきましたが、大気圏突入に失敗してキラくんはガンダムの中でローストされてしまいます。
「普通の人間なら絶対死んでる」熱に晒されながらも、熱中症ぐらいの様態ですんでいるようです。
劇中での説明が「コーディネーターだったから平気」で終わってるところがなんともワンダー。
あれあれ、看病しているのはかのフレイさん? しかもこの前なじったことをしおらしくあやまったりして……。
計画! 発動ッ!
(フレイの脳内では)父がキラのせいで死んだ。このままでは済まさない!
ザフトの連中をミナゴロシにしたいけど、私ガンダム操縦できないし……
そうだ! 父が死んだことをダシにして軍に志願するのよ、みんなの前で!
中立国に到着したら全員艦を降りるようだけど、このままキラを艦から降ろすわけにはいかないわ!
私の……私のために、ザフトの連中をもっともっと殺してもらわなくっちゃ!
うおおおぉぉ!
このフレイってキャラ、異性からも同性からも嫌われるように作為されたキャラだと思っていたけど、ここでついに爆発したァー!
裏ヒロインの誕生だァー!
そして準備万端の状態で(みんなの前で)入隊志願。友人達も心動かされ、除隊証明を破り捨て艦へ戻る。
キラもまた、守りきれなかった人のために艦へ戻る決意を固めるのだった(フレイの計画通り)。
うーん、確かにここで全員除隊しちゃったら話が終わっちゃうからね。
戦う理由、というのがやっと明示された。ここからやっと面白くなるか〜?
婚約者のサイにも早々に見切りをつけて(親が決めた婚約だから云々)、まめまめキラの面倒を見るフレイ嬢。
『大嫌いなコーディネーター』であるキラくんに対し、ものすごい態度の変化です。
一方彼のキラくんは、自分が戦い続けないと艦のみんなが死んでしまう……と鬱状態(てか、凄い自信だな)。
そんなキラくんをフレイ嬢は
えぇー?
マジでー!?
た、確かに一人の男を思うがままに操るのに体を使う、ってのはよくある話だが
ガンダムでそんな話を見る日が来るとは思わなかった……。
とりあえず……親は子供にこれをどう説明するつもりなんだろう。
少なくとも私は「あれは自分の目的のために体を売ってしまった女の人が流す涙だよ」とは言えん。
てか、なんでガンダムでこんな昼ドラくずれの話を展開するんだ!?
唖然としながらも話は進む。
いろんな意味で『男』となったキラくんは、それはもうものすごい勢いで戦いまくります。
地上に降下した後、急激に撃墜スコアが上がっていきます。
バクゥ(地上戦用の四つ足モビルスーツ)を踏みつけてから、超至近距離のアグニランチャーで仕留めるところなんか鬼神のごとし。
キラくんは叫びます。
「もう誰も死なせない!」
凄い……完全にフレイ嬢の私兵となって、ザフト兵を殺しまくりの状態です。
私がここまでやってあげたんだから、チャキチャキザフトの連中殺してきなさいよ、ってか……。
本人はみんなのために、って思いこんでるところがまた恐ろしい。
この話、一体どうなるんだろう。
で、その後の十七話。
サイはフレイを引き留めようとします(そりゃあ、婚約者から一方的に破談されたらねぇ)。
話を聞いて欲しいとフレイを追うサイ。だがフレイは逃げる。奇しくもその時現れたのは彼のキラくん!
キラの後ろに、フレイは隠れます。
フレイと話をさせてくれと詰め寄るサイ・アーガイル。問答を続ける中、フレイが決定的な一言を放つ!
フレイ「私……昨日はキラの部屋にいたんだから!」
サイ「!!!!!(えぇ! そ、それってやっぱ……)」
キラ「どう見ても、きみが嫌がってるフレイを追っかけてるようにしか見えないよ。
昨夜の戦闘で疲れてるんだ。もうやめてくれない?」
驚愕→呆然→悲哀→怒りと、はっとさせられるサイの表情変化(上手いなぁ、ここの演出)。
キラとフレイに向かって、駆け出すサイ。
(あーあ、やっちゃったよ……。
だが誘われた身とはいえ、親友の婚約者と関係を持ってしまったことは事実なわけだし。
ここはやはり甘んじて一発殴られるか……)
だがしかし!
遺伝子操作され並はずれた身体能力を持つキラくんは、文字通り赤子の手をひねるように
サイ・アーガイルの腕をひねり上げて瞬時に極めてしまいます!
キラ「(悪人顔で)やめてよね……本気でケンカしたら、サイが僕に敵うわけないだろ」
な ん だ こ の 主 人 公 。
優良種たる主人公様、キラ・ヤマトがナチュラル(遺伝子操作受けてない組)のサイ・アーガイルを一蹴!
さっすがキラ! オレたちが出来ないことを簡単にやってのける! そこにシビれる、憧れるゥー!
………………って
おかしいですよ!(カテジナさん!)*4
しかもサイを突き飛ばした後のセリフが
「フレイは優しくしてくれたんだ。
ボクが……ボクが今日までどんな気持ちで戦ってきたかも知らないくせに!」
サイ・アーガイルとおいら、共にポカーン。放心。おもしろシンクロ。
親 友 の 婚 約 者 寝 取 っ て お い て こ れ か よ 。
*4 「おかしいですよ、カテジナさん!」
富野由悠季 監督作「V(ヴィクトリー)ガンダム」より。主人公ウッソの名台詞。
ちなみにガンダムSEEDは、富野御大はいっさいタッチしていない作品であります。
この時からだったなぁ……主人公を見限って、サイが再び男として立ち上がる瞬間のみを待ちこがれて番組を観るようになったのは。
ところが
この直後、サイは無断でガンダムに乗り込み、動かそうとするも格納庫内で転倒。一週間の懲罰房行き。*5
それからほとんどサイは出番無し。サイは負けっ放しのまま放置。主人公はなにも咎められることなくストーリー進行。
…………本当にこれでいいの?
*5 どういう意図でサイがガンダムに乗ろうとしたのかは、想像するより他はない。
だが奇しくもこの前発売されたキャラブックを立ち読みしたとき、それについて触れられていた。
「ガンダムを動かそうとするも、サイはキラとの力の差を実感しただけであった。
戦うだけの力があれば、フレイは自分のもとを離れていかなかったのではないか……サイは苦悩する」
…………あれってそういう意味で書かれていたシーンだったの? なんで主人公ここまで肯定されんの?
で、主人公全肯定のまま地上編のストーリーは進行してゆくわけですが……正直もう、話追いきれない。
他メディアでの情報補完を前提に話が展開しているとしか思えん。
てゆーか 全 編 お か し い で す よ カ テ ジ ナ さ ん 。
初めての地上戦闘でさすがのストライクガンダムも苦戦するかと思ったら、キラくん瞬時にOSを地上戦対応に書き換えて大勝利、なんて序の口。
ピンチに陥っても「ぴかーん」とか覚醒してパワーアップ。便利だね。
「キャラがストーリーを引っぱる」ではなく「ストーリーの都合に応じてキャラの性格が変わる」描写の数々。
砂漠編のボス?である砂漠の虎さん(名前が印象に残ってない)も、キラに
「戦うことだけが戦争か? どちらかが死ぬまでが戦争か?」なんて戦うことの意味を問いかけるも、
そんなこと言ってる御本人が絶滅戦しかけてくるんだから説得力ゼロ。
もちろん対砂漠の虎さんとの戦いでも、キラくんとストライクガンダムは無傷(武器の端っこが欠けただけ)。
とどめは砂漠の虎さんの登場するモビルスーツ(四つ足のヤツね)の胴体に、ナイフ突き立ててどかーん。
キラ「殺したくなんかなかったのに!(泣)」
よ く い う よ 。
力の差があそこまであるんなら戦闘力を奪うだけとかにしとけっての。
キラをどうしても好きになれない理由の最右翼は……やはり「倫理の欠落」と「戦争をしているという覚悟の欠落」の二点に尽きます。
もー逐一書きませんが、何回でも何回でも何回でも殺しては泣き、殺しては泣きの主人公です。
他作品のガンダムを引き合いに出すのもイヤなんですが、どの作品もかなり早い段階で「戦う意味」を見いだし、戦うことに向き合ってゆくんです。
だがこのキラくんはいっっっつまでも仕方なく戦ってやってる、みたいな態度。
で、その強さはガンダムSEEDという作品のヒエラルキーの頂点におわす存在。
負けない、負けない、どこまでも負けない。
い つ ま で も 心 の 成 長 が な い ん で す こ い つ 。
登場人物、監督、脚本家にその存在を全肯定されながら物語はダラダラと3クール目(*6)に突入。
第二十九話で、とうとう敵側の主要キャラであるブリッツガンダム+ニコルくんを屠ります。
で、また大泣き、と(泣くと女性票が入る、と制作側も知ってしまっている)。
敵のガンダムをとうとう一機倒したと、整備士にもてはやされるキラ・ヤマト。
そして、振り絞る一言。
キラ「止めて下さい! 人を殺してきて……そんな……よくやっただなんて!」
………………フレイさんに体で慰めてもらった後、バッスンバッスン殺してきたザフトの皆さんは?
あの分は人では無かったとでも?
整備士「なんでぇ……今までだって散々やってきたくせに」
SEED制作スタッフの良心を見た。
感動した。
*6 遅ればせながら、1クール=十三話です。
話数が十三で割り切れてないガンダムは打ち切られてます。
初代ガンダムも実は打ち切り作です。でも人の心を掴むものがあったからこそ……!
そうだ、キラとフレイのその後も書いておかねば。
あらすじ。キラとその御学友の面々は、戦いの途中でご両親と会うチャンスに恵まれます。
でもキラは、あんな両親に会いたくないと部屋にこもってOSのプログラミング(中学生か)。
フレイは、そもそも両親と死別している。会いたくとも会えない。
フレイは両親に会いに行かないキラに「同情されている」と感じてしまいます。
ムキー! あたしはガンダムを扱えるアンタの力を利用してるだけよ!
「本物の恋人」みたいに同情なんかしないでちょーだい!
と、思ったかどうかは定かではありませんが、フレイさん半ギレ状態。
それを受けてキラくん、愁いを帯びた瞳で一言。
キラ「もうやめようよ……僕たち、間違ったんだ……」
な ん で こ の 状 況 か ら 一 方 的 に 別 れ 話 が 出 来 る ん だ こ の 男 。
そうか。アレか。
オープニングの内容から察するに、これからラクス(敵軍の歌姫)といちゃつく予定があるから、もうフレイは邪魔なんだなー?!
本 当 に 便 利 な 男 だ な お 前 は 。
サイ「(何かを乗り越えた男の、悟った目で)フレイのこと……よろしく頼むな」
キラ「…………」←もうフレイに飽きた後
こ ん な や る せ な い ガ ン ダ ム 始 め て た 。
あえて言うぞ!
おれはガンダムが大好きだ!
子供の時ガンダムのカッコよさに夢中になったし、それから後背景や群像劇を読みとれるようになってからさらに好きになった!
将来生まれるであろう息子や娘にもガンダムを見せたい!
好きになる、おもしろがるかどうかはさておき、見せたい!
おれが本当に好きなものとして! いいと思ったものとして誇りを持って見せたい!
だがこの「ガンダムSEED」はなんだ?!
「平成の子らのためのガンダム」というふれ込みを信じて観たら、このていたらく!
遺伝子操作された主人公が苦労なく、ぬくぬくと生きている!
泣いてさえいれば苦悩していると周囲が持ち上げる!
コーディネーターとナチュラルの対立はどこまでも平行線、和解の糸口がいまだに提示されない!
コーディネーターのみを徹底的に持ち上げ、ナチュラルはかませ犬的扱い!
偶然が都合良くちりばめられたストーリーに、ツッコみきれない設定の破綻!
総集編と回想の大洪水! 監督はインタビューで他作品のガンダムを貶める発言を繰り返し、
監督の嫁である脚本家は、ガンダムでボーイズラブを展開させることに夢中になっている!
もう一度言うぞ!
おれはガンダムが大好きだ!
だからこそ露骨な叩きを自サイトで展開したくはなかったかが、もう黙っていることの方が罪だ!
ガンダムSEEDはァー!
子孫に見せたくないィー!
通常の三倍許せーん!!!
「皆さん、僕はね、僕はムーンレィスなんです。ムーンレィスなんですよぉ!
僕は二年前に月から来ました。けど、月の人と戦います。地球の人とも戦います。
人の命を大事にしない人とは、僕は誰とでも戦います!」
ターンエーガンダム第八話より
主人公のロランが、月の民(ムーンレィス)とも地球の人とも戦うと決意したときのセリフ
ロランが、真に物語の主役になった瞬間だ
蛇足であり、駄作であることを承知で、私はこう言おう。
「皆さん、僕はね、僕はガンオタなんです。ガンオタなんですよぉー!
子供の頃から、ガンダムが好きでした。けど、SEEDと戦います。旧作とも戦います!
作品を大事にしない人とは、僕は誰とでも戦います!」